ノルマ風パスタ Pasta alla Norma
 2016.08.21 Sun
written by なあな♪
シチリア島カターニアの郷土料理、揚げ茄子入りのトマトソースパスタ。ノルマは地名や人名ではなく、カターニア出身の大作曲家ベッリーニの代表作であるオペラ「ノルマ」に由来する。カターニア出身の映画監督ニノ・マルトーリオが、友人の姪に振舞われたパスタを絶賛して「これはまさにノルマ(のように完璧)だ!」と言ったことから、ノルマという名前でこの料理が広まったとされている。
パスタの種類はスパゲッティでもマカロニでもよい。細かく切った揚げ茄子を入れる他は基本のトマトソースで、そこに揚げ茄子を乗せ、リコッタ・サラータ(シチリア名産の「塩漬けリコッタ」)をたっぷりと散らせば出来上がり。リコッタ・サラータは手に入り難いので、リコッタ(カッテージでも)とパルメジャーノを混ぜることで代用で可。オリーブ油を吸った揚げ茄子とチーズのコクと旨味のおかげで、お肉が無くても満足感がある。
トマト、茄子、オリーブ油、リコッタ、バジルという組み合わせは、いかにも陽光降り注ぐ夏の南イタリアらしい感じがする。もちろん、日本の夏にもよく似合う、大変美味しいパスタ。
160821ノルマ風パスタ

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01:01:24 | イタリア料理 | comments(0)
パスティッチョ・フェラレーゼ Pasticcio Ferrarese
 2016.08.14 Sun
written by なあな♪
イタリア伝統料理、フェラーラ風パスティッチョ.。パスティッチョ・ディ・マッケローニ(マカロニ入りパスティッチョ)とも呼ばれる。パスティッチョは「ごちゃませ」「でたらめ」といった意味合いの言葉。挽肉とマカロニと茸とベシャメルソースを混ぜ合わせた餡をドーム状に盛り、パイ生地で覆って焼いたもの。本来は甘いパイ生地を使うのが、現在は塩味のパイ生地で覆うことが増えてきている。
フェラーラと言えばエステ家の本拠地として有名だが、15世紀のエステ家の饗宴の記録にも出てくる料理だとか(16世紀の有名なエステ家の料理人メッシスブーゴ以前の料理と言われている)。そのため、18世紀にようやく使われるようになった新大陸由来のトマトは入れない(所謂ラグー・ビアンコ)。ギリシャに伝わって、パイ生地が消えた中身だけの料理になっている。
イタリア他地域でも、「挽肉・マカロニ・ベシャメルソース」のグラタンがパスティッチョと呼ばれることもあるが、中身だけでも美味しい。もちろん原典通りにパイ生地で覆えば更に満足感を味わえる一品料理。
(注)音楽用語では特定テーマで複数の作曲家の作品をつなぎ合わせた曲のこと。
160814パスティッチョ・フェラレーゼ中身

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00:49:02 | イタリア料理 | comments(0)
ブラザート・ディ・ヴィテッロ・アル・ヴィノロッソ brasato di vitello al vino rosso
 2016.02.11 Thu
written by なあな♪
ピエモンテ郷土料理、牛肉の赤ワイン煮込み。レストランでは、バローロという高級赤ワインで煮込むのが定番で、ブラザート・アル・バローロというメニュー名になっていることが多いようだ。ブラザートは煮込み料理の一種だが、ブラーチェbrace(炭)が語源で「炭火煮」。野菜類と赤ワインで一晩マリネした牛肉にバターで焼き色を付け、マリネ液ごと一緒に煮込むのが特徴で、茸のソテーとポレンタを添える。お隣のロンバルディアにはストゥファート(ストーファstufa=ストーブが語源)という煮込み料理があるが、ストゥファートは野菜と一緒に煮込まない。もっとも近年では明確な違いは無くなってきているよう。尚、ラグーも煮込みの一種だが、こちらはフランス語のラグー(Ragouter=風味を重ねるが語源)がナポレオン時代以降にイタリアに入ってきた言葉で、現在は肉入りパスタソースを指すことが多い。
野菜と赤ワインの風味が染みこんだ牛肉は、しっかりと焼き色を付けるために適度な歯応えが残る。日本ではホロリと崩れる煮込み肉が持て囃される傾向があるが、肉の存在感を楽しみたい方お薦めの煮込み料理。
160211ブラザート

11:22:11 | イタリア料理 | comments(0)
カプネット Capunet、Caponetti
 2016.01.28 Thu
written by なあな♪
ピエモンテ風ロールキャベツ。ピエディ・ディ・モンティ(山の脚=山の麓)を語源とするピエモンテ州はアルプスの南西部に位置するトリノを中心とする地域で、「山」のイメージが強い地域。概ねサヴォイア家の支配地域に重なり、食文化にもフランスの影響が色濃く感じられる。個性的な料理がたくさんあるが、カプネットはピエモンテ料理でもやや知名度が低いかもしれない。
ミンチ状にした様々な豚肉(サルシッチャ、プロシュット等を加える)を、卵とパン粉又はお米をつなぎにして、チリメンキャベツで巻いて、バターとオリーブ油で焼き目をつけ、オーブン焼きにする。ハム、ベーコン、ソーセージ等が加わるため、深みのある味わいを楽しめる。野菜は玉葱や根セロリを少々加えるくらいなので、食べ応えのある「肉々しい」ロールキャベツ。
160128カプネットカット
12:58:27 | イタリア料理 | comments(0)
エルバッツォーネ Erbazzone
 2015.10.12 Mon
written by なあな♪
エミリアロマーニャ州レッジョの郷土料理、フダンソウ(ビエトラbietra)とパルメジャンチーズのパイ。フダンソウは欧州原産の甜菜の仲間で、葉を食べるように改良された野菜(所謂リーフビート)。日本には江戸時代に伝来しており、季節を問わず収穫できるという意味で「不断草」と呼ばれるようになった。茎の色は赤だけではなく写真のように様々だが、エミリアロマーニャでは白い茎のビエトラが多いそう。イタリア語でエルバは「草」。「ありふれた」というニュアンスが日本語の命名と同様で面白い。最近はスーパーでも見かけるようになった(スイスチャードという商品名が一般的か)。
伝統的なレシピでは、生地は小麦粉とラードと水と少々の塩で作る。フィリングも、ビエトラの硬い茎の部分とチーズとラードだけという貧しい農民料理だったが、現在では玉葱やベーコンも加えることが多い。日本のスーパーで手に入るフダンソウは、エグ味も灰汁も少なく、それでいて昔のホウレンソウのような味わいがする。硬い素朴なパイ生地を噛み締めていただく、滋味深いイタリア伝統料理。
151012エルバッツォーネ
151012フダンソウ
23:14:27 | イタリア料理 | comments(0)
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