カベージョ・デ・アンヘル cabello de ángel
 2017.09.02 Sat
written by なあな♪
スペイン菓子。「天使の髪」という意味のパイ。そうめん南瓜は中南米原産で、果肉を茹でると繊維状に解れることから和名がついた。そうめん南瓜の果肉の、金色の繊維状のジャムをパイに詰めて、天使の髪の毛に見立てた。シャリシャリとした食感がアクセント。レモンでさっぱりとした風味を加えることが多い。
スペイン語で南瓜はカラバッサcalabaza。そうめん南瓜の果肉自体はクセがないので、サラダなどで様々な味付けで使える素材。クロダネカボチャも果肉が繊維状になるので同様に使われる。中国ではフカヒレ代用品として利用することもある
170902カベージョデアンヘルカット
170902カベージョデアンヘル
13:55:28 | スペイン菓子 | comments(1)
ピオ・ノーノ pionono
 2016.08.15 Mon
written by なあな♪
スペイン南部アンダルシア地方の郷土菓子。ピオ・ノーノはイタリア語でピウス9世(ピウス・ノウェム)のこと。甘いもの好きとしても知られているピウス9世が教皇帽を被った姿を象ったお菓子。19世紀後半にグラナダ郊外サンタフェで作り始められた。教皇がこの地を訪問したためではなく、ピウス9世がスペインで特に信仰されていた無原罪懐胎(注)を1854年に公認したことを受けてのこと。
ミニロールケーキを立てて、帽子に見立てた卵黄クリームを乗せてカラメリゼすれば出来上がりです。近年は、チョコ味や蜂蜜味などバリエーションも増え、またカラメリゼしないこともある。今回は卵黄クリームではなく、ロールケーキの中身と同じカスタードクリームを乗せ、カラメリゼもしていない。
尚、中南米ではピオ・ノーノはカラフルに飾り付けをしたロールケーキを指す。甘くない生地にハムやチーズや茹で卵を巻いた食事用のピオ・ノーノも食べられている。
(注)無原罪懐胎:聖母マリアは、イエスを処女懐胎した際に原罪が清められたのではなく、その存在の最初から、すなわちマリアの母アンナがマリアを宿した瞬間から原罪を免れていた、という主張。聖母信仰の強いスペインでは特に信じられていたが、否定する宗派も多い。
160815ピオ・ノーノ
00:55:20 | スペイン菓子 | comments(0)
ロスキージャ・デ・アルカラ Rosquillas de Alcala
 2014.02.06 Thu
written by なあな♪
マドリード近郊のアルカラ・デ・エナーレス名物として知られる、ひとくちサイズのパイ・ドーナツ。ロスコがドーナツ、ロスキージャは小さいドーナツなので、「アルカラ風ひとくちドーナツ」となる。スペインでも様々なドーナツが食べられているが、アーモンドたっぷりでアニス風味のものが多いようだ。アルカラ風の特徴は重ねたパイ生地を焼いて甘い卵液につけ、更にアイシングすること。多くのイベリア菓子と同様、こちらもアラブ菓子が起源。名前はドーナツだが、薄い生地を重ねて焼くところからも、中東の著名なお菓子であるバクラヴァのスペイン版といった方が良いかもしれない。しっかりと甘いお菓子だが、ふんわりサクサクとした食感で、意外と重くない。可愛らしいひとくちサイズということもあり、ついついもう一個と手が出てしまう、大変に美味しいスペイン菓子。
140206ロスキージャ・デ・アルカラ
23:08:12 | スペイン菓子 | comments(0)
ブニュエロス・デ・ビエント Buñuelos de viento
 2013.11.01 Fri
written by なあな♪
ムスリム支配時代の菓子を起源とするスペイン伝統菓子。スペイン風ドーナツと紹介されることもあるが、揚げシューに近い。四旬節や万聖節のお菓子としてお馴染み。カタルーニャでは、四旬節中の聖ヨセフ(サン・ホセ)の日に行われる火祭り(キリスト教以前では新年祭)で食べられる、生地に南瓜を練り込んだブニュエロス・デ・カラバサ(ブニョール・デ・カラバッサ)が有名。万聖節で食べられるブニュエロス・デ・ビエントは「風のブニュエロ」。膨らんだ形が名前の由来だろう。揚げ菓子だが、中空のさっくりとした生地は重くないため、何個も手が伸びてしまうので要注意。
ブニュエロは似たようなものが中南米のスペイン語圏でもよく食べられている(キャッサバ生地を揚げたブニュエロであることも多い)。また、現在、アラブで食べられている丸い揚げドーナツはルゲイマートと呼ばれている。
131101ブニュエロ
23:45:32 | スペイン菓子 | comments(0)
パナジェッツ Panellets
 2013.10.26 Sat
written by なあな♪
冬至祭りにイエスの誕生日を、春の訪れを祝う祭りに復活祭を、夏至祭りに聖ヨハネの誕生日をぶつけたように、既存文化の祭りをたくみに取り入れたキリスト教だが、万聖節(11/1)もケルト文化圏の収穫祭だった。万聖節は、さほど重要ではない聖人はまとめて祝うことにした「その他聖人の日」。ケルトの収穫祭は前夜の真夜中に死者が戻って来るとされてため、死者を偲ぶ日に諸聖人を祝うという見事な当てはめのように思う。
やがて10/31が独立してハロウィン(諸聖人の日前夜=オール・ハロウズ・イヴの短縮形)になった。本来はカブ類で灯篭を作ったが、米国で新大陸原産のカボチャを使うようになり、今ではすっかりカボチャがハロウィンの顔となっている。
今回はスペインで万聖節に食べられているお菓子の中から、パナジェッツ(=小さいパンの意味、芋入りマジパン菓子)を作った。イベリア菓子の多くがそうだが、こちらもアラブ菓子を修道院で再現したものが起原。木の実(松の実やピスタチオが定番)をまぶすパナジェッツが基本形だが、現地で食べられているバリエーションを参考にして、ココア入りやジャム乗せパナジェッツも作った。真中のトッピングのないものはレモン風味。
パナジェッツは特にカタルーニャで食べられている。素朴な味わいなので、コーヒーや紅茶だけでなく中国茶や緑茶にも合う。ちょっと変わったお茶請け用のお菓子としてもおすすめ。
※大陸欧州では万聖節を祝うことが多いが、日本と同様にアメリカ商業文化としてのハロウィンも次第に広まりつつある。歴史が浅いため仏語でも独語でも西語でも「Halloween」。
131026パナジェッツ
01:18:39 | スペイン菓子 | comments(0)
| HOME | next

このブログをリンクに追加する